Jordan Fly Wade 2 EV Performance Review
- テストカラー:マイアミ・ナイツ
- 主な機能:Full-length Lunarlon Midsole, Flywire Technology, Hyperfuse Technology, Inner Bootie(Forefoot Only), TPU Shank Plate, TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:ドウェイン・ウェイド
- 価格:¥18900(国内)・$145(海外)
Introduction
ドウェイン・ウェイドのジョーダンブランドでのシグネチャー2作目。
マイアミ・ヒートがサンダーとのファイナルを制してNBA優勝した2011-12シーズンに着用されたモデル。
今作はレギュラーシーズン用とプレイオフ用の2段展開。
今回レビューに使用したのはプレイオフ用のEVバージョン。
レギュラーシーズン用の通常版との違いはアッパーの素材。
通気性の良いメッシュメインのフューズ構成から、フライワイヤーと強度あるフューズ素材をメインに、より耐久性ある構成へ変更されています。
ソールやクッションは通常版と変わりありません。
それでは、機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
クッションはフルレングス・ルナロン・ミッドソールのみのセットアップ。
知る限りドロップイン方式以外でフルレングス・ルナロンを使用しているバッシュはこのモデルと“Lunar Hypergamer”のみ。
それ以降のバッシュでは、まったく使われていない結構レアなクッショニングです。
しかもこのモデルのルナロンは、ヒール部分が一部剥き出しになっていますが、大部分はアッパーに包まれた“ダブルラスト”仕様。
ルナロンはシューズ内で逃げ場が無いため、変形し過ぎる事なく、適度に衝撃を吸収し、反発性・剛性も同時に確保。
ドロップイン方式のルナロンより、ダブルラストのルナロンは硬めの感触で、コートからのリアクション・反発が速く、個人的にはこちらの方がベター。
フォアが反った形状で、コートとの摩擦が減ってしまい、反発性も下がるためマイナス1ポイント。
トータルではかなり好みのクッショニングで、満点にかなり近い9点です。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 10 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
フォアの反り以外は素晴らしい作りです。
“ダブルラスト”のルナロンは、反応・反発性が高い分、その感触は硬めなので、好みは分かれると思います。
同じルナロンでも、“Kobe VIII”や“Kobe IX”のドロップイン方式のソフトなルナロンを好む友人や知り合いは、口を揃えて“ダブルラスト”のクッションは硬くて苦手だと言います。
個人的には衝撃吸収性よりも、速い反応・高い反発性をバッシュには求めるので“ダブルラスト”の感触はしっくりきます。
クッション材がルナロンに限らず、ミッドソールがアッパーに覆われた“ダブルラスト”構造のクッションは硬めなので、バッシュ選びの1つの基準として結構使えます。
フライウェイドシリーズはこの2作目でまさかの終了。
ウェイド本人はジョーダンブランドを離れ、リーニンへ移籍してしまいました。
移籍理由はフライウェイドの売上不振とリーニンの破格の契約条件だそうです。
その条件とは契約金の他に、リーニン株の一部の保有権がウェイドに与えられ、その株の資産価値は契約時点で数十億円とも。
将来的にリーニンが企業としてさらに大きくなれば数百億円になる可能性もあるのだとか。
何とも夢のある話です。
まあ2016年現在では中国の景気失速と共に、リーニンも毎年赤字続きで将来は不透明なのが現実ですが。
その苦境のリーニンにあって、彼のシグネチャー“Way Of Wade”シリーズは、バスケットボール部門を支える稼ぎ頭になっています。
現時点で4作目まで続いていて、パフォーマンスも意外に安定しています。
このWOWシリーズも時間があればレビューを上げていく予定です。
-
TRACTION - 9/10
-
CUSHIONING - 9/10
-
COURT FEEL - 8/10
-
FIT/LOCKDOWN - 10/10
-
SUPPORT - 7/10
-
LATERAL TRANSITION - 8/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
-
BREATHABILITY - 7/10
-
DURABILITY - 10/10
-
WEIGHT - 8/10