Adidas Crazy Explosive Primeknit(2016) Performance Review

11月 27, 2017
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  • テストカラー:Andrew Wiggins PE Away (B42406)
  • 主な機能:Full-length Boost, Geofit Full-length Inner Bootie, PU Insole, TPU Infinity-shaped Shank Plate, TPU Internal Heel Counter, Primeknit
  • 着用した主なプレイヤー:Andrew Wiggins, Kristaps Porzingis, Joakim Noah, Ricky Rubio, Jose Calderon, Amir Johnson, Kyle Lowry, Eric Gordon, Robin Lopez, DeMarre Caroll, Harisson Barnes, Steven Adams, Nick Young, Brook Lopez
  • 価格:¥26,989/¥29160(国内)・$150(海外)

Introduction

今回は"Crazy Explosive Primeknit(クレイジー・エクスプローシブ・プライムニット)"のパフォーマンス・レビューです。

2016-17シーズン、NBA選手の着用率が非常に高かった今作。

ローカットも含めるとほとんどのアディダス契約プレイヤーが履いていたのではないでしょうか?

気になりつつ、リクエストも多かった今作ですが、個人的にブーストがあまり好みでないため後回し後回しになり、ようやくレビュー出来ました。

次作"Crazy Explosive 2017"が既に発売していてレビューが遅過ぎる感がありますが、そんなことは気にせず機能の細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 10 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

「コーラル・リーフ・パターン」のアウトソール。

"Coral Reef"=「サンゴ礁」です。

トランスルーセント・ラバーは非常にソフトで、粘性も高め。

アウトソールの設計は広く、急な切り返しでも接地面積は常に大きく確保されます。

ホコリの影響も少なく、安定したトラクション

ラバーはソフトなので、アグレッシブではなく多少マイルドな止まり方

加速感は最高ではありませんが、「止まる」と言う意味ではパーフェクトです。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

ミッドソールの全てが「ブースト・フォーム」で構成されたクッションセットアップ。

小指側、いわゆる「ラテラル・サイド」のブーストは「TPUケージ」でヒールからフォアまで覆われています。

シャンクプレートは「インフィニティ(無限)・マーク型」で、ヒールからフォアまでカバーする程の大きさ。

 

最近履いた"D Rose 7" では数回の使用でブーストは圧縮され感覚が安定しました。

今作のブーストは、初回から"D Rose 7" の圧縮後よりも硬く、安定した乗り心地です。

TPUケージで覆われた事はもちろんですが、ブースト自体の密度も高くなっているようでミッチリした感触。

硬くなったと言ってもブーストには十分な厚みがあり、衝撃吸収性は全く問題なく快適です。

 

ソール全体の剛性はしっかりしていて、フォアの屈曲からの復元速度もまあまあ。

TPUケージのあるラテラル・サイドに比べ、ブーストが剥き出しの母指球側は強いステップでは沈む感覚が大きめ。

ココはフォアだけでも母指球側にもTPUケージが欲しかったですね。

ソール全体で押すシチュエーションの反発性は悪くないものの、フォアで押す反発性はもっと良くできたはず…。

平均以上のパフォーマンスはありますが、タイトルに"Explosive(爆発的)"と付くだけに少し厳しめに採点しました。

 

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

ソール形状はフォアが反っていますが、クッションがソフトなので体重を掛けるとほぼフラットに。

接地面積も大きく安定性もあり、フォアの沈み以外はクッションもダイレクトな感覚。

動きの中でもしっかりした接地感があります。

FIT/LOCKDOWN - 10 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

「プライムニット・アッパー」「フルレングス・インナーブーツ」を包んだアッパー・セットアップ。

インナーブーツには"Geofit(ジオフィット)"とプリント。

ジオフィットの機能説明には「パディングを追加してフィット感を高める」とあります。

実際にパディングは厚めに入っていて、足入れした瞬間からスナッグなフィット感。

 

プライムニットには伸縮性があり、ナイキのフライニットとはまた異なる質感。

小さなTPU製のトゥーキャップが入っているくらいで、それ以外に補強パーツはありません。

シューレースのロックダウンもしっかりしていて、ヒールカウンターへの収まりも良好。

ジオフィットのパディングのおかげでタイトに締めてもストレスは感じず快適。

甲が若干低めの作りですが、プライムニットに伸縮性があるのでココも問題ないでしょう。

パーフェクトスコアです。

 

※サイズ選びについて※

わずかに長さ・幅が大きめですが、サイズを変えるほどでは無さそうです。

基本普段と同じサイズで問題ないと思います。

SUPPORT - 10 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

プライムニットに伸縮性があって、厚みあるブーストだと左右のブレを心配してましたが、履いてみるとブレは一切起きませんでした。

巻き上がったTPUケージとソールの幅広さが効いてますね。

カカト周りもケージとヒールカウンターが合わさり、強力に足首を支えてくれます。

捻れ剛性も良く、ビッグマンでも満足できるサポート性かと。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

フォア以外はブーストが大きく浮き沈みしないのが良いですね。

クッションはその吸収性の割りに反応は速く、次のステップにスムーズに移れます。

かなり安定した重心移動が可能です。

HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向の重心移動も基本かなりスムーズです。

やはりいつも加速感あるバッシュを愛用している身としては少し物足りませんが…。

反発性は抑えめで、マイルドな重心移動だと理解してプレーすれば、概ね快適です。

BREATHABILITY - 6 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

ジオフィットのパディングは、特にタン部分が厚い設計。

なのでメインの通気箇所はトゥーボックスになります。

あまり足に汗をかかない方ですが、それでも今作のパディングは汗を吸うなぁ…と感じました。

素材にもう少し速乾性があった方が良かったですね。

平均よりやや下レベルの通気性かと。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

ソールのラバーはかなりソフトなので、減りはけっこう速め。

パターンが深いのですぐにトラクションに影響するような事は無さそうですが。。

また通気性が低く、湿気が溜まりやすいので、しっかり乾燥させる意味でも、ローテーションで履くのが良いモデルかと。

シューズ全体の剛性はしっかりしていて、ブーストやプライムニットには問題無さそうな感覚です。

しっかり管理すれば長く履けるバッシュでしょう。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

約434g(27.5cm・片足)

ブーストやケージやシャンクやインナーブーツのすべてがフルレングスなので、重量はそれなり。

体感の重さはほぼ数値どおりです。

ただ通気性が低めなので、足に汗を多くかくプレイヤーは重く感じるかもしれません。

軽さを求めるなら、ローカットが発売されているのでそちらを狙うのもアリでしょう。

Final Conclusion

フルレングス・ブーストを使ったモデルとしてはでは"D Rose 7"はまだまだビッグマン向け、今作は万人受けするパフォーマンス

まあ "D Rose 7"はデリック・ローズがPGとは言えケガが多いので、あの仕様なのでしょう。

肝心の今作はブーストがかなり扱いやすくなり、"D Lillard 3"には及ばないものの昨シーズン発売の中ではNo.2です。

国内定価がやたらと高いのが難点ですが、ブーストファンであれば狙って間違いないモデルかと。

 

また今作にはアッパーがプライムニットではなく「メッシュ・バージョン」も発売されています。

プレーしていないのでアッパーのパフォーマンスは不明ですが、価格はかなり下がるのでコスパを考えるならアリかもしれません。

  • TRACTION - 10/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 10/10
  • SUPPORT - 10/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
  • BREATHABILITY - 6/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
A- 86 / 100

PERFORMANCE RANKING

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