Reebok Kamikaze I(1) Mid Performance Review

10月 24, 2016
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  • テストカラー:Orlando Magic(V56110)
  • 主な機能:Heel Hexalite, Polyurethane Midsole, PU Insole, TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Shawn Kemp, Isaiah Thomas
  • 価格:¥16,200(国内)・$115(海外)

Introduction

shawn-kemp-reebok-kamikaze-1今回はショーン・ケンプの初代シグネチャー"Kamikaze I(1) Mid"のパフォーマンス・レビューです。

リーボックのバッシュは初レビューになりますね。


ショーン・ケンプは90年代に主にソニックス(現サンダー)で、圧倒的な身体能力を武器に活躍したパワーフォワード。

ダンクコンテスト準優勝、NBAファイナル進出、ドリームチーム2で金メダルなど数々の記録を残しています。

現代ならブレイク・グリフィンがもっとも近いタイプのプレイヤーでしょうか。

 

その足元を支えたのが「カミカゼ」と日本語からインスパイアされた名を冠するシリーズです。

オリジナルの発売は1994-95シーズンで、今回使用したのは2014年に復刻発売されたものです。

果たしてリーボックのレトロモデルの機能は現代でも通用するのか?

その細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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アスファルトをイメージした特殊なソールパターン。

ソリッドラバーは硬さ、粘性ともに通常レベル。

全体に大きく刻まれたフレックス・グルーブのおかげで、体重を掛けるとピタッとコートを掴みます。

ソールの面積も大きく、フラットな形状も助けて、良くグリップします。

クッションやソールがソフトなので、急ストップではなく、若干変形しながら優しくストップするトラクションです。

ホコリにも比較的強く、安定したトラクションと言えるでしょう。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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ポリウレタン・ミッドソールに、ヒール・へクサライトのセットアップ。インソールもポリウレタン製です。

へクサライトとはハニーカム(蜂の巣)状のクッション剤で衝撃吸収性に優れています。

ポリウレタン・ミッドソールも比較的ソフトで足当たりは優しめ。

フォアフットのクッションは若干薄いですが、十分な衝撃吸収性は確保されています。


一方、フォアフットの剛性・復元力は高め。

中足部も剛性ありそうですが、シャンクプレートが入っていないため、多少捻れが起きます。

またインソールはアーチサポートが付いていますが、表面が滑らか過ぎて、シューズ内で足が少し滑ります。

反発性は期待したほどではなく平均レベルです。

COURT FEEL - 7 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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クッションはヒールは厚め、フォアフットは通常、もしくは若干薄めの部類です。

ソールはフラットでナチュラルにコートに接地します。

インソールの表面が滑りで大幅にマイナスですが、滑らなければ、スコアは"9/10"になったでしょう。

FIT/LOCKDOWN - 6 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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アッパーのヌバック素材はかなりソフトでしなやか。

ヒール周りはもちろん、アッパー全体にバランス良くパディングが入っていて、ナチュラルな足当たり。


足当たりは良いですが、アッパーとヒールカウンターの成型はゆとりがあり、シューレースを締めても十分なフィット感は得られず…。

またシューレースホールの最下列からつま先までの距離が長すぎ、トゥーボックスのフィット調整ができないのも残念。

インソールと足裏が滑ることもマイナスポイント。

フィット感は改善の余地があるでしょう。

 

サイズに関しては、全体的に大きめの作りです。

通常サイズからハーフサイズダウンがオススメです。

SUPPORT - 7 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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フィット・ロックダウンが甘く、シューズの捻れ、アッパーの小指部分の溢れもあります。

アウトソールは面積が大きく安定性があり、何とかプラスマイナスゼロといった印象。

LATERAL TRANSITION - 6 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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インソールの滑り、アッパーの溢れ、捻れが起きるため、急な切り返しでは反応が遅れます。

反発性も平均レベル。

トラクションは悪くないので、かなり頑張ればいつも通り動けます。

HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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前後方向ではアッパーの溢れの影響が少なくなるので、左右方向に比べると動きやすい。

それでも平均レベルといったところ。

通常スピードでは比較的ナチュラルですが、トップスピードではフィットの甘さから来る違和感があります。

BREATHABILITY - 6 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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アッパーのところどころに通気口が開けられていますが、限定的。

平均には届かない通気性でしょう。

DURABILITY - 7 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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へクサライトやポリウレタンは簡単に潰れたり、へたったりしないでしょう。

クッションは長持ちしそうです。

アッパーはソフトでブレやすく、シャンクが小さい、もしくは入っていないことにより変形が起きます。

特にアッパーへの負荷が心配されますが、しっかり縫製されているので、平均レベルの耐久性は確保されているかと。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約430g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

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ショーン・ケンプは個人的にも好きなプレイヤーなので期待していたのですが…残念な結果になりました。

平面の動きやすさはほとんど考慮されておらず、ビッグマン、それもポストプレイヤー向けに特化したパフォーマンスかと。

現代のオールラウンドなゲームには向いてないでしょう。


ジョン・ウォールの離脱以来、リーボックのバスケットボール部門は縮小の一途。

現在、契約しているNBA選手は10人に満たず、商品展開も新作は無く、今作のようなレトロモデルばかり。

パフォーマンスが良ければレトロでも構わないと思いますが、このパフォーマンスでは…。

NBA選手がどんどん離れていくのもわかる気がします。


リーボックのバスケットボール部門は今まで何度も窮地に立たされて来ました。

その度に「ポンプシステム」「ジグ」などの新機能や、シャックアイバーソンなど大物シグネチャーとの契約により復活して来ました。

今回はどうでしょうか…起死回生を期待したいと思います。

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 7/10
  • FIT/LOCKDOWN - 6/10
  • SUPPORT - 7/10
  • LATERAL TRANSITION - 6/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
  • BREATHABILITY - 6/10
  • DURABILITY - 7/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
C+ 70 / 100

PERFORMANCE RANKING

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