Nike Zoom Ascention Performance Review

7月 26, 2016
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  • テストカラー:Black/Metallic Gold/Voltage Green(429659-701)
  • 主な機能:Forefoot Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, Inner Bootie(Forefoot Only), TPU Shank Plate
  • 着用した主なプレイヤー:なし
  • 価格:¥10800(国内)・$90(海外)

Introduction

DSC07307今回は“ズーム・アセンション”のパフォーマンス・レビュー。

定価10800円と最もリーズナブルなバッシュのうちの1足です。


フットロッカーなど海外サイトでは“Zoom Ascension”と間違ったスペルで販売されています。

※正しくは“Zoom Acsention”

そのため初め検索した時にヒットするのは日本のサイトばかり。

日本限定モデルかと勘違いしましたが、普通に世界中で展開のあるモデルです。


それでは細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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アウトソールは目の大きめのヘリンボーン・パターン。

ラバーは硬めながら、粘性は比較的高く、しっかりコートをグリップします。


エッジや接地部分がホコリを吸着しやすいため、あまり綺麗でないコートでは頻繁に拭く必要があるでしょう。

CUSHIONING - 7 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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ファイロン・ミッドソールに、フォアフット・ズームエアのシンプルなセットアップ。

ズームエアはミッドソール上面に埋め込まれたトップロード。

ファイロンは硬めながら薄めなので、ズームエアの存在は感じます。

インソールはソフトなオーソライト製で好感触。

オーソライトがヘタらないうちは衝撃吸収性は悪くないでしょう。


フォアフット含めソール全体の剛性・復元性は予想に反してしっかりしています。

屈曲部分のアウトソールが巻き上がっている事と、内部のシャンクプレートの存在のおかげかと。

シューズ内部がインソール含めフラットで、アーチサポートが無い点は残念ですが、それでも反発性も悪くありません。


トータルでも平均レベルのクッショニングは確保されています。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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アウトソールはフラットに近い形状で、クッションも厚くないため、なかなかの接地感。
シューズ内部にアーチサポートが無いため、動きの中でソールと足の一体感が微妙なシチュエーションが時折ありますが、プレーに大きな影響はありません。

FIT/LOCKDOWN - 6 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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メッシュを張り合わせ、表面に刺繍を施したアッパーは、かなりヤワヤワ。

バッシュとして大丈夫かと思うほどです。

履いてみるとフォアフットはしっかりしたフィット感、中足部からヒールにかけては少し怪しい印象。


フォアフットはインナーブーツが仕事をしています。

ヒール周りはパディングが無いため、心許ないフィット感。

ヒールカウンターに足が引っ掛かって、何とか抜けないような構造になっていますが、動きの中でカカトが浮きます。

また、インソールがフラットでアーチサポートが無い事で、ソールと足の一体感もイマイチ…。

この辺は低価格モデルなり、と言った印象で平均に届かないフィット感かと。

 

サイズに関しては長さ・高さは通常サイズ

幅は狭めですので、要試着モデルです。

SUPPORT - 7 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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フィット感は微妙ですが、フラットなアウトソールと、タイトめに成型されたアッパーのおかげで、意外にもしっかりした安定感があります。

シャンクプレートも入っているので、過度な捻れも起きません。


捻挫癖のあるプレイヤーは足首周りの素材がソフト過ぎて不安に感じるかもしれませんが、平均レベルのサポート性は確保されているでしょう。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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全体に捻れ難い構造なので、左右方向の動きには強め。

当初は不安なに思っていたヤワヤワなアッパーも狭く、タイトな成型のおかげで、切り返しでもブレが起きず、スムーズに次のステップに進めます。

ヒール周りのフィットの緩さも、左右方向への動きにはそこまで影響しません。

HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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縦方向への重心移動ではヒール周りの緩さと、アーチサポートの無いインソールが影響して来ます。

シューズ内で足が遊び、ソールに体重が上手く乗らないシチュエーションがしばしば。

フォアに体重が載っているときは快適ですが、それでも平均には届かないトランジションかと。

BREATHABILITY - 10 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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ヒールカウンターの部分以外はすべて通気可能なメッシュ素材で構成されたアッパー。

素材自体も薄めで、通気性は文句なしにパーフェクトです。

DURABILITY - 6 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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シャンクプレートにより変形し難い構造や、フォア部分はインナーブーツ仕様など、耐久性は考慮されています。
それでもアッパーの素材自体の強度は高くなく、特に足幅の広いプレイヤーや体重あるプレイヤーにはオススメできない印象です。

WEIGHT - 10 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約327g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

色々と足りない部分はありますが、リーズナブルな価格なりのパフォーマンスだと思います。

特に耐久性に不安があるので、頻繁にプレーするシリアスプレイヤーにはオススメできません。

月1,2回など、たまにプレーするライトユーザー向けの仕様でしょう。

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 7/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 6/10
  • SUPPORT - 7/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
  • BREATHABILITY - 10/10
  • DURABILITY - 6/10
  • WEIGHT - 10/10
TOTAL SCORE
B- 74 / 100

PERFORMANCE RANKING

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